文学

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気分の近代化 ー 春愁三首の発見

大伴家持生誕 養老4年(720年)頃死没 延暦4年8月28日(785年10月5日) 天平勝宝5年(753)2月23日に二首(家持33歳)原文:春野尓 霞多奈毘伎 宇良悲 許能暮影尓 鴬奈久母 春の野に 霞たなびき うら悲し この夕影に うぐ...
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啄木と折口 マネとセザンヌ

1910年(明治43年)12月石川啄木は24歳で処女歌集『一握の砂』を出版した。一つ年下で、国学院を出たばかりの折口信夫は熱心にこれを読み込み、ひとつひとつの歌に評価と書き込みを残したそうで、なかでも後に折口が「私はこれを読んで、啄木は初め...
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文字の始原期

神話ー権威ー律令白川静は文字の始原期について次のように描いている。 ことばの終わりの時代に神話があった。そして神話は古代の文字の形象のうちにもそのおもかげをとどめた。 そのころ自然は神々のものであり、精霊のすみかであった。ーーー神話の時代に...
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江戸の美意識

「小股の切れ上がったいい女」とは「小股が切れ上がる」とはどういう「様」をいうのか。杉浦日向子が「ぶらり江戸学」という著書の中で  この左はじの女の人が「切れ上がってる」んです と、受け合ってくれている。 「小股の切れ上がったいい女」というの...